製作の契機
カンテナ(缶アンテナ)は、学生時代に見かけたことがあります。今では見かけなくなりました。製作したことがないので今回製作してみました。
・430MHzカンテナ完成体
・移動運用するためにバラした様子
・まず初めにM型コネクタを使用しビール缶と固定する部分を製作します。
・M型コネクタをバラした様子
・真鍮(しんちゅう)の円盤(今回使用したものは50パイ)がありましたのでこれを使用しました。この部分はエレメント4本を固定するために使用します。エレメントが固定できればこれでなくても構いません。
・真鍮に穴を空けM型コネクタがはさめるようにします。
・エレメント部分を製作します。左側は真鍮(しんちゅう)4mmφ0.5mm厚、右側の真鍮(しんちゅう)エレメント部分3mmφの円柱です。左側の部分は先程の円盤部分に固定し、右側の円柱を差し込みエレメントとして使用します。エレメントの長さは1/4λ(約18cm程度)でよいのですが、真鍮(しんちゅう)円柱の長さ1m単位で売られていたこともあり各25cmづつに切断しました。
・真鍮(しんちゅう)部分が汚れていたので少し磨き、円盤部分とパイプ部分をハンダで取り付けます。
・エレメントは真鍮(しんちゅう)ではなくアース線を使用してもよいでしょう。
・今回使用したコテのWが少なかったため以下のように円盤に穴を空けて線でたすきがけにしそのままハンダしました。
・切断した円柱とパイプの勘合相性があって色分けしそれぞれ取り付けるようにしました(本来はこのような作業は不要なのですが。。。)
・M型コネクタと円盤をハンダし固定します。
・缶ビールの蓋(ふた)
・蓋(ふた)の内側部分を取り去り3mmφの穴を空けます。
・3mmφのネジを通し蓋(ふた)部分との接合部分に導通性を良くするためにグリスを塗っておきます。
・エレメント部分と接触しないよう私の場合はゴムを使用しました。他のベーク板等でも構いません。私は使用していませんが缶の蓋(ふた)部分の両側に六角ナットできちんと固定した方がよいでしょう。
・M型コネクタの内側の様子
・先程製作したエレメント部分をかぶせます。ネジは3mmφ45mmが丁度よい長さでした。世の中には50mmまで市販されておりますので絶縁部分(ゴム等)の厚さによってネジの長さが変わってきます。
・ビール缶の蓋(ふた)及びビール缶の接合部分をやすりがけし、導通性を持たせます(そのままでは使用できません)。こどもにも手伝ってもらいました。
・SWR調整前のカンテナ(エレメント長各25cmのまま)
・M型コネクタをアンテナアナライザに直接接続します。部屋のどの場所でも(周囲に物がないことが前提)SWR値に変化はありませんでした。また念のため外で測定しましたが同様同じ値でした。
・測定すると303.634MHzで共振しSWR値も1.05を示しました(各エレメント長25cm時)。そこで測定しながらエレメントを1cm、0.5cmと徐々に切断していきました。切断しながらSWRがとんとん拍子に落ちていくのは楽しかったです。Hi。
・円盤の中心からエレメントの端まで丁度18cmで、433MHz、SWR1.05。ここで調整をやめました。
・M型コネクタ使用時のカンテナ質量175g。
・完成した430MHzカンテナ。
06年12月10日(日)
・移動地 神奈川県横浜市港北区 JCC#110109
実際にカンテナをポールに取り付け近くの公園に移動し運用しました。急遽用事ができたためローカル各局としかQSOできませんでしたが、ハンディー機IC-T90(0.5W)でよく飛ぶことを確認しました。ビール缶が目立ちます?!
06年12月17日(日)
・移動地 神奈川県津久井郡城山町 JCG#11005A
午後から天候が回復するようだったので、カンテナとVCH釣竿アンテナを持って移動していたところ、トラさん移動隊のみなさんを偶然発見、合流しました。ワッチしてみましたが空きチャネルがないほどよく聞こえていました。実QSOは少なかったものの本アンテナ等いろんな持ち物等世間話に花が咲きました。
・「ラジアルをチューチュー吸うと麦ジュースが出る?」
・釣竿アンテナ2本と430MHzカンテナの様子。
06年12月21日(木)
・移動地 神奈川県足柄下郡箱根町 道の駅「箱根峠」JCG#11003C
神奈川県足柄下郡湯河原町 JCG#11003B
天候がよかったので、カンテナとVCHアンテナを持参し移動しました。カンテナを見てみなさんから「これは何?」とか「どこからかビールがでてくるのですか?
」といった質問が相次ぎカンテナでの交信は2局で店じまい。平日というのに余りにもひとが集まってきたため移動地を変更、少し場所を離れ(湯河原町)続いて釣竿アンテナに切替えました。人通りがなくのんびり〜とQRPで運用、1/4/HLエリアとQSOすることができました。
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