感想
これで無事にEQT-1を製作することができました。ケースの加工、ファイナル部の調整が一番苦労しました。7日間かかりました。感想を以下に述べさせていただきます。
細かい点の記述もありますが私個人の主観で感じた点(そこまで必要なのかといった内容も含まれております)ですのでその点につきましては御了承いただければと思います。
○製作日数 7日間
(・キット到着 05年12月21日)
・キットの中身の確認 05年12月21日
・部品の確認 05年12月22日
・ケースの加工 05年12月23日
・受信部分 06年1月7日
(VFO部、送受信電源切替部、AF出力部、ミュート、AF増幅、受信RF-IF、受信BFO、受信調整)
・送信部分 06年1月8日
(サイドトーン、ローカル発振、MIX、ドライブ等、ドライブ段確認、ファイナル調整、RIT、RF-ATT)
・ケース取付け 06年1月15日(22日)
・総合調整 06年1月15日(22日、23日に再調整)
・測定結果、まとめ 06年1月22日
○部品について
1.基本的なことですが、組み立て前には必ずPT板のパターン切れ、部品が間違いないことを確認しましょう。部品で疑問に思ったら些細なことでも
さんに問い合わせた方がよいです。組み立てている最中に部品に問題があるのか? 他に問題があるかわからなくなってしまうからです。一度、部品間違いと思ってしまうと先に進まず途方に暮れてしまいます。今回、私の場合は発信器の表示が違うんだろうなとは思いましたがきちんと確認して安心してから製作にとりかかりました。対応は素早かったので大変助かりました。
2.バリキャップD6(KV1812)は恐ろしく小さな部品だった。入手性、特性上やむを得ないことは仕方がないと思いますが、カソード/アノードの向きもわかりづらくやはりリードの方が良いと思いました。
3.M1(3SK114-O)、C18(403)、TR40(472)は実装ピッチが合わず取付けに苦労しました。
4.部品表と異なる部品は予め提示しておいた方が、部品のサポートをいただいております
さんへの問い合わせ等、製作する側にとっても手間が不要となります。
今回は、OSC(X1〜X6)の表示が11.275MHz ではなく 11.274MHzだった。
TC49 が白色のものだった。
いづれも問題ないことを問い合わせて確認させていただきました。
5.部品表に書かれていた
さんの問い合わせ先 メールアドレス が旧アドレス だったので新メールアドレスに変更されるか、ホームページを参照するようにされた方がよいと思いました。
6.同封されていたBNCコネクタを使用すると、外線用BNCケーブルを差し込むとかなりきつく(ロックがきつい)、市販品に変更することにしました。
* キャリブレーションさんで調査いただき、即、別のBNCを送付いただきました。ありがとうございました。
7.キージャック用プラグは1個添付いただいてもよいかと思いました。
8.ケースに貼りつけるフロントパネル化粧板(紙)の薄い両面テープは、通常所持していないので添付されてもよいかと思いました。
9.最低限ということだと思いますが、フロントパネルの位置出し紙はありましたが、PT板をケースに取り付ける位置も正確でなければならないので一緒にあるとよいと思いました。またフロントパネル位置出し紙に「・」印はありましたが、穴径は決まっているので合わせて何φか数字があるとよいと思いました。
10.ウレタン線を使用するので「紙やすり」で導通部分を削った方が確実なので添付してもよいかと思いました。
○PT板について
1.半田は半田しやすくなっており部品の実装が容易と思いました。隣のパターンとかなり隣接している箇所は半田が接触してしまう可能性があり、数回半田吸い取り紙を使用しました。
2.一箇所、組み立て説明書と捺印が異なる箇所がありました(VT → TV)。
3.ファイナル調整や総合調整する際、必要な例えばQ7(2SC2001)のコレクタ用チェックピン(端子)が別に設けられていると組み立て後も調整しやすいと思いました。
4.IC1の1ピン位置(半田面側)があると、部品実装や各ピンの電圧を計る時に測定しやすいと思いました。
○組み立てについて
1..部品配置図は梱包されていたものより、ホームページからダウンロードしたものの方が見やすかったです。
2.ケースに貼り付けるフロントパネル化粧板は、薄い両面テープを使用しました。厚い両面テープを使用すると若干浮いてきます。初め紙が立派だったのでシールになっているかと勘違いしました。
3.化粧板はリア側にもあった方がよいと思いました。またコスト高となりますがシールがよいと思いました。端の方がはがれ同色のテプラではがれないように工夫しました。
4.リーマは便利でした。バリにも注意を払いケースを加工しました。
5.部品実装やウレタン線を使用した時、PT板を光にかざすることにより、実装位置に間違いがないか確認しながら作業しました。またウレタン線を使用する部分で、短い箇所はリード部分の余り部分を使用しました。
6.ウレタン線を使用する箇所がありますが、先にコンデンサ、抵抗を実装してしまうとJx(特にJ4)を実装させるのに手間がかかってしまいました。
7.電池ケースをケースに留めるのに、1箇所留めではふらふらするので2箇所留めがいいと思いました。
○準備するものについて(私が更にあった方かいいなと思い使用したもの)
1.ウレタン線用の紙やすり
2.E級波形(2SC2001)のコレクタ波形確認用のデジタルオシロ
3.キージャック用プラグ 1個
○組み立て説明書について
1.製作の手順が各々で示されており、その過程で動作が確認できる様になっていて分かりやすかった。
2.この方法だと不具合が発生した時に、部分的にチェックできるので解決しやすいと思いました。
3.「極性注意」や必要に応じてカラー写真の解説があって分かりやすかった。
4.所々「仮付け」といった記述がありますが、本付けにしても最終的にケース加工後に取付けができるので、電池(電源)部分を除き、仮は削除した方がよいと思いました。試験的なのか最終的にどうすればよいか判断しにくかった。
・キージャックの仮付け
・VR4(100K SW付き)の仮付け
・VR2(100K(B))) の仮付け
5.3ページの回路図の一部が間違えていました。K5〜C35間にALL Vccがつながっていない。おそらくコイル中央にALL Vccの線がつながっているので、単に線の位置がズレたと思われます。
6.準備するもので広域受信機とありますが、具体的に11.275MHz等どの辺りで必要となるか記述があるとわかりやすいと思いました。
7.ファイナル調整で、R42(1Ω)を使用する場合、使用しない場合が記述されておりますが、R42(1Ω)の両端電圧で1mVに調整、その後K6〜K9を調整し、最大電流となる方法を推奨した方が手っとり早いと思いました。
8.ファイナル調整で、TC65 を調整しつつ、電圧40mV(=40mA)に近づけるとともにQRPパワー計で100mWとなるよう、両方見させて調整、更にQRPパワー計がない場合は、出力電圧6.3Vp-pで100mWとなる記述があるとわかりやすいと思いました。
9.送信部の調整で、オシロを持っていない人は TL9,TL10は絶対に回さないことを明確に記述しておいた方がよいと思いました。回さないことをお奨めしますですと、つい回してしまい後戻りできなくなってしまう可能性があるためです。私の場合はオシロでも確認しましたがほとんど変化ありませんでした。
10.キーダウンといった記述がありますが、具体的に「キージャックをピンセットでショートさせ」などの一文があるとよいと思いました。
11.バリキャップD6(KV1812)は極小部品でカソード/アノードがわかりづらく、間違えて部品を搭載する可能性があるので、逆付けしたらRITが動作しないことを記述しておいてもよいかと思いました(3ページの回路図を見ればわかる話ではありますが)。
12.ケースの組み込みで、スイッチON/OFFの接続方法の記述がないので、記述しておいてもよいかと思いました(こちらも回路図を見ればといった話はありますが)。
13.VFOの調整で、まず始めにEQT-1側の周波数ダイヤル目盛りを15、無線機側(ダミーロード)の周波数 7.015MHzで調整した後、周波数ダイヤル目盛りを調整(0〜30)といった手順で調整するとよかったです。少々根気は必要でした。
14.本キットは上級者向けとなっていますが、初心者向けの方を考慮すると、各部に3ページの回路図を抜き出して解説があるとブロック毎の機能が理解できてさらによいのではないかと思いました。
15.所々に、「〜付近」に接続する記述がありますが、どこに接続すればよいかとまどってしまう場合がありました。
○製作サポートQ&A掲示板について
1.EQT-1 製作サポートQ&A掲示板
で、何回か書き込みし質問させていただきました。次の日にはなんらかの回答をいただきスムーズに製作することができ大変助かりました。
謝辞
EQT-1を製作するにあたって、
(運よく当選させていただきました)
(部品についてのお問い合わせ)
(サポート掲示板で大変お世話になりました)
(JA1XB局長(石井さん)、JK1TCV局長(栗原さん)、M・Nさん)
に深く感謝いたします。
○今後は、The JARL QRPクラブ 1,000km/Total Power推進プロジェクトで「EQT-1お好み設定」
(控え)でいろいろと試してみたいと思います(まずは、フルブレークイン化かな)。
○電池交換なしで、交信実績700局を超えられた局長さんがいらっしゃるそうです。省(小)電力化されたEQT-1には本当に驚かされてしまいます。
○ 本EQT-1を末永く愛用していきたいと思います。
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